次の設問に答えよ(共通テスト 改・センター試験 改)。
問1 上の図は、ヨーロッパの主要な都市の空港(注1)における、ヨーロッパ以外から到着する航空便の旅客数の内訳を、出発地域別に示したものである。図中のカ〜クは、パリ、フランクフルト、マドリードのいずれか、凡例AとBはアフリカと北アメリカ(注2)のいずれかである。カ〜クからパリを、A・Bから北アメリカをそれぞれ選べ。
(注1)一つの都市に複数の空港が存在する場合は合計数。
(注2)北アメリカにはメキシコを含まない。
問2 EUについて述べた文として適当でないものを、次の@〜Cのうちから一つ選べ。
@ EU域内では、共通農業政策によって穀物生産量が増加したが、価格支持のための財政の膨張や加盟国間の受益の不平等が問題となっている。
A EU域内では、統一通貨であるユーロが導入されて、市場の統合が進められており、加盟国間の所得格差も解消された。
B EU域内では、大部分の加盟国間で人の移動に関する国境管理が廃止され、「国境なきヨーロッパ」の実現に一歩近づいた。
C EU域内では、共同市場などの経済的な統合だけでなく、政治的な統合も進められている。
問3 EU(欧州連合)発足後のヨーロッパの地域経済について述べた文として適当でないものを、次の@〜Cのうちから一つ選べ。
@ EU域内の人びとの移動が自由化され、国境を越えた通勤や買い物行動が活発になった。
A EUの東欧への拡大によってEU域内の経済関係が強化され、ヨーロッパ域外からの直接投資が減少した。
B 農業生産性が低い山間部の農業地域では、農業生産以外にも観光などの多面的機能が評価され、地域の活性化が図られた。
C 古くからの重工業地域に残る産業遺産の文化的価値が認められて、これが地域経済の再生にも活用されている。
問4 EUについて述べた次の文章中の@〜Cの( )のうちから、適当でないものを一つ選べ。
2000年代に入ってからEU加盟を果たした国々の多くでは、1990年前後までは@(社会主義体制が採用されていた)。また、旧ユーゴスラビア諸国のうち1人国民総所得が低位である国々は、A(紛争や政治的に不安定な状態が続いてきたことも影響してEU未加盟のままである)。一方、1人当たり国民総所得が高位の国々には、B(EUへの加盟国と未加盟国が混在している)。EU発足時から加盟している国々のうち1人当たり国民総所得が高位の国々では、C(いずれも共通通貨(ユーロ)が導入されている)。
答え
問1 パリ キ 北アメリカ A
問2 A
問3 A
問4 C
解説
問2
EUの拡大により、加盟国間の所得格差は拡大する一方である。
問3
@は適当。1995年のシェンゲン協定の発効により、協定国のあいだでは国境の管理が撤廃されて、人びとの移動の自由化が進んだ。
Aは不適。EUとの摩擦を避けるため、アメリカ合衆国や日本の企業はEU域内への投資を活発化させている。
Bは適当。ヨーロッパでは、農産漁村で地域の自然、文化、人びとと触れ合うグリーンツーリズムなどの取り組みが進んでいる地域もある。
Cは適当。ドイツのエッセン近郊の炭鉱とコークス工場の跡地がツォルフェライン炭鉱業遺跡群として世界遺産に登録されるなど、地域経済の活性化に利用されている。
問4
@は適当。EUに加盟した諸国のうち中欧、東欧の国々はかつてソ連の影響下で社会主義体制をとっていた。1989年以降の東欧革命以降、共産党の一党支配から議会制民主主義、市場経済体制に移行した。
Aは適当。旧ユーゴスラビアを構成していた国の中でクロアチア、スロベニアはEUに加盟しているが、その他の国々は未加盟である(2022年現在)。
Bは適当。EU未加盟の国の中には、アイスランド、ノルウェー、スイスなど1人当たりGNI(国民総所得)が高位の国が含まれている(2022年現在)。なお、スギリスは脱退した。
Cは不適である。1993年のEU発足時からの加盟国で、デンマークは共通通貨(ユーロ)に参加していない。
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