最終更新日2026年8月10日
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大学入試系統地理問題



使われている統計には古いものもあります。新しい統計を調べてみてください。

出てくる地名でわからないものは、かならず地図帳などで確認してみてください。




世界の農牧業と食料問題

次の設問に答えよ(センター試験 改・共通テスト 改)。

世界の農牧業と食料問題


問1 上の図1中の地点ア〜エの周辺における自然環境と農業の特徴について述べた文として最も適当なものを、次の@〜Cのうちから一つ選べ。

@ アの周辺は、降水量の季節変化が少ない冷涼な気候であり、肥沃な土壌をいかして小麦などが栽培されている。
A イの周辺は、1年中乾燥する気候であり、オアシスや灌漑施設を利用してアブラヤシなどが栽培されている。
B ウの周辺は、雨季と乾季が明瞭な高温の気候であり、焼畑によりキャッサバなどが栽培されている。
C エの周辺は、冬より夏の降水量が多い温暖な気候であり、ブドウなどか栽培されている。

問2 技術の革新と移転は、自然条件の制約を強く受ける農業分野においても変化をもたらしている。科学技術の進展と農業の変化について述べた文として( )の部分が適当でないものを、次の@〜Cのうちから一つ選べ。

@ 遺伝子組み換え作物は生産量が安定することから、(自給的農業が盛んな国で導入がすすんでいる)。
A 高収量品種による飼料生産や肉牛を集中的に肥育するフィードロットの導入など、(アグリビジネスの展開にともない生産の大規模化がすすんでいる)。
B 日本の農業生産は機械化による省力化がすすみ、(経営耕地面積の小さい農家では農業以外の収入を主とする副業的な農家が多い)。
C 冷凍船の就航は鮮度を保持しながらの遠距離輸送を可能とし、(南半球において酪農や肉牛生産を発展させる契機となった)。

問3 世界の食料問題は地域によって大きく異なる。その現状や取り組みについて述べた次の文章中の( )の部分@〜Cのうちから、適当でないものを一つ選べ。

 発展途上国においては、(@ 急激な人口増加に農産物の増産が追いつかず)、食料不足が発生している地域がある。その解決に向けて、例えばサハラ以南のアフリカでは、(A 収量増大を目指して稲の新たな品種が導入されている)。一方、先進国では飽食がすすみ、例えば日本では食料の多くを輸入に依存しながら(B 食品が大量に廃棄されていることが問題となってきた)。そうした食や食料をめぐる問題解決に向けた試みの一つとして、日本では地産地消の取り組みが広まり、2000年と比べて(C 現在の農産物の輸入総額は減少した)。

問4 農産物流通と農業政策にかかわる特徴や課題について述べた文として適当でないものを、次の@〜Cのうちから一つ選べ。

@ アメリカ合衆国には、穀物メジャーとよばれる大規模な多国籍企業の本拠地が存在しており、世界の穀物市場に強い影響を与えている。
A オーストラリアは、イギリスに重点を置いたかつての農産物輸出戦略を、アジアを中心とした輸出戦略に転換してきた。
B 日本では、農産物市場の対外開放にともなって、小規模な農家を保護するために営農の大規模化を抑制する政策がとられるようになった。
C ヨーロッパの共通農業政策は、主な農産物の域内共通価格を定め、安価な輸入農産物に課徴金をかけたため、域外の国々との貿易摩擦が発生した。


答え
問1 @
問2 @
問3 C
問4 B

解説
問1
ココやし(コプラ油)・アブラやし(パーム油)は熱帯、なつめやしは中東の乾燥地域で栽培される。
問2
@について、遺伝子組み換え作物は、企業的に大規模に生産することを目的に開発されており、先進国で多く導入されている。
Aについて、アグリビジネスは、肥料、種子の開発などの農業生産だけでなく、加工、輸送、販売など農業に関連したさまざまな事業をいう。アメリカ合衆国など先進国でさかんに行われ、企業的農業が進められることにより、生産の大規模化がより進展すると考えられる。
Cについて、19世紀後半の冷凍船の就航により、南半球のアルゼンチン、オーストラリア、ニュージーランドなどで、北半球の市場へ向けた酪農や肉牛の生産が発展した。
問3
@は適当。発展途上国の中で特にアフリカでは、土地がやせているため土地生産性が低く、機械の導入なども遅れているため農業生産が伸びない。他方、急激な人口増加により消費量は急増しているため、農業生産が追いつかない状況にあるといわれる。
Aは適当。先進国のNGOや日本の青年海外協力隊などが、発展途上国の農業生産性の向上に寄与している。例えばアフリカでは、病気や乾燥に強いアフリカ米と高収量のアジア米をかけ合わせて開発されたネリカ米の栽培普及などに取り組んでいる。
Bは適当。先進国で、本来食べられる食料が日常的に大量に廃棄される問題は食品ロスとよばれる。
Cは不適。日本の農産物の輸入額は、消費者ニーズの多様化・高度化を背景に大きく拡大している。特にトウモロコシや大豆は大きく輸入に依存し、農産物の輸入額は2000年に比較して2013年では約1.5倍に増加している。
問4
@は適当。アメリカ合衆国に穀物メジャーは集中している。世界中の農業に関する情報を収集し、効率的な流通システムもち、世界の穀物市場価格に大きな影響を与えている。
Aは適当。オーストラリアはイギリスのEU加盟(後に脱退)により、アジア地域との結びつきを強め、日本や中国向けの輸出が多い。
Bは不適。日本では農産物市場の対外開放にともない、農業規模の拡大や経営の合理化が進められている。
Cは適当。ヨーロッパの共通農業政策は、アメリカ合衆国などとの間に貿易摩擦を生んだ。




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