最終更新日2024年4月10日
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詳解世界史歴史地図・図解


新人の移動と年代



(この画像と説明文は『世界史地図・図解集』に収録されています)


新人の移動と年代

新人の移動
 約20万年前に現代人の祖先である新人(ホモ=サピエンス=サピエンス)はアフリカに誕生しました。そして中東地域では,アフリカからやってきたホモ=サピエンスが,氷河時代のヨーロッパを生きのびたネアンデルタール人との勢力争いにうち勝って,ユーラシア大陸に広がりました。
 新人は移動の過程で,アジア各地に生活していた原人,たとえばジャワ原人や北京原人などの子孫たちを駆逐し絶滅させてしまいました。

(参考) アボリジニがアジア到達一番乗りか
 オーストラリアの先住民アボリジニの髪のゲノム(全遺伝情報)を解析した結果,アボリジニがアジア人よりも早い別の時代にアフリカからアジアに最初に到達し,その後にオーストラリアへ渡った可能性があるとの研究結果を西オーストラリア大学などの研究チームが2011年9月23日付の米科学誌『サイエンス』に発表しました。
 研究では,100年近く前にオーストラリア西部に住んでいたアボリジニの髪の毛を基に,遺伝情報を解析しました。その結果,ヨーロッパ系白人などから遺伝的要素を引き継いだ形跡は見つかりませんでした。このことなどから,アボリジニの祖先は,ヨーロッパ人やアジア人の祖先がまだアフリカ周辺にとどまっていた時代に既にアジアへの移動を開始し,アジア人の祖先より2万4千年以上早い7万年ほど前にアジアへ移った後,オーストラリアへ渡ったと考えられるとしています。