航空交通
航空機は、最もあたらしい交通機関で、交通障害が少なく高速であることから、海上の定期旅客船や大陸横断鉄道などの旅客を奪い、急速に発達した。世界の主要都市のほか、陸上交通の不便な熱帯のアマゾン川流域やコンゴ川流域などの地域を結ぶ航空網がつくられている。また、海港と同様に空港でも大型化が進んで、ハブ空港が長距離飛行の基幹となって、乗りかえて中小地方空港に向かうなどの交通システムが整備されてくると、世界の各地に大規模空港が出現した。東アジアでは、韓国のインチョン(仁川)や中国のシャンハイ(上海)に大規模空港がある。しかし、運賃が比較的高いために、旅客輸送を主とし、貨物輸送は郵便物や生鮮食料品・花卉(かき)・特殊機械などに限られている。その結果、空港周辺には、軽量・小型・高価な製品を製造するエレクトロニクス工業が現れ、臨空工業と呼ばれている。
交通問題
今日、地球上で人間が到達できない地域はほとんどない。しかし、交通の発達の程度は地域により著しく不均衡で、近代的な交通機関の発達する地域と未発達な地域に分けられる。先進諸国のように、交通の発達した地域では、いくつかの交通機関のなかから、それぞれの利点に応じた選択が可能であるが、熱帯や乾燥地域の発展途上国などでは、いぜん徒歩・担夫(たんぷ)輸送に依存している。
また、当面する交通問題も、先進諸国では自動車の急増による交通事故の頻発、道路交通の渋滞、排気ガスによる大気汚染、ジェット機による空港周辺の騒音などであるが、発展途上国では交通の未発達による経済発展の阻害などがある。
交通の未発達な地域では、簡便な港湾施設で発着可能なロロ船(貨物専用フェリー)の活用、小型のプロペラ機やヘリコプターが発着できる小空港の設置、アマゾン川やコンゴ川などの大河には橋梁(きょうりょう)の代わりにフェリーを運行させるなど、その土地にあった交通システムの構築を行っている。実際、世界で交通の最大の障害は国境で、自然的障害を越える技術は、すでに開発されている。
大学入試問題
1 航空交通は高速であり、かつ、2地点間を最短距離で結ぶ( )航路を飛行することができる(西南学院大 改)。 大圏(大円)
2 世界の貨物輸送に占める航空輸送貨物量の割合は、船舶輸送の割合より( )(注 大きい、小さいのいずれか)(センター 改)。 小さい (注 世界貿易の大部分は今日でも船舶輸送)
3 貨物輸送では、航空機が(1)化し、航空輸送に適する(2)価値の高い貨物の割合が高くなることにより、航空機による輸送量が急速に伸びている(中央大 改)。 1大型 2付加
4 アメリカ合衆国では単位重量当たりの輸送費が高いため、貨物輸送では民間航空の利用が最も( )(注 多い、少ないのいずれか)(センター 改)。 少ない
5 航空交通では、輸送機材を有効に利用するために、( )空港に路線を集中させ、その周辺に行く際にはそこから乗りかえるシステムがとられる(西南学院大 改)。 ハブ
6 航空路網を自転車の車輪にたとえ、車輪の中心の軸にあたる空港を( )という(入試対策問題)。 ハブ空港
7 航空路線の結節点となる(1)空港の地位を得ようと、韓国では(2)に、(3)ではランタオ島の北に大規模な空港が建設された(東海大 改)。 1ハブ 2インチョン(仁川) 3ホンコン(香港)
8 ロンドン・パリ・(1)・(2)(注 順不同)はヨーロッパの4大国際ハブ空港都市として航空交通の拠点となっている(関西大 改)。 1アムステルダム 2フランクフルト
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