最終更新日2025年11月9日
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幕末の貿易



(この画像と説明文は『日本史地図・図解集』に収録されています)


幕末の貿易


 開港後、貿易額は急増し、1867年には開港時の約5倍となりました。1866年までは輸出超過、1867年には輸入超過となりました。1866年調印の改税約書による関税引き下げ(5〜35%を一律5%に)が大きく影響しています。輸出品は生糸・茶・蚕卵紙・海産物など農水産物やその加工品が中心で、そのなかでも生糸が主力でした。輸入品は毛織物・綿織物・武器・艦船などの工業製品が多くなっています。日本は欧米列国の原料・食料品供給地、製品販売市場となりました。武器の輸入の増加は軍備強化の要求を反映しています。横浜港の貿易額は全国貿易額の9割を占めました。貿易相手国では、アメリカは南北戦争(1861〜65)で出遅れ、「世界の工場」のイギリスが圧倒します。