最終更新日2026年8月9日
日本史の歴史地図へのお誘い
大学入試日本史史料問題
−室町文化など−
次の史料a〜eを読み、問に答えよ(同志社大 改)。
a 仏は常にいませども、現ならぬぞあはれなる、人の音せぬ暁に、ほのかに夢にみえ給ふ。
このような歌謡は平安末期に流行したもので、(ア)と呼ばれる。主に七五調四句からなり、仏への帰依を歌ったものや、庶民感情が表現されたものもある。貴族社会でもてはやされ、(あ)はそれを集めて(い)を編纂した。
問ア (ア)に相応しい語を漢字で答えよ。
問イ (あ)(い)に相応しい語を、次より選び、その番号で答えよ。
1 平清盛 2 後白河上皇 3 崇徳上皇
4 梁塵秘抄 5 禁秘抄 6 玉葉
b 女性「さては殊更ありがたや。さてさて草木成仏の、謂を猶も示し給へ」
僧「(ウ 薬草喩品)顕れて、草木国土有情非情も、みなこれ諸法実相の」
これは謡曲『芭蕉』の一節である。作者とされる金春禅竹は、大和(う)四座の中でも最も古い歴史をもつ円満井座を率いる芸能者であった。彼は(え)座の(オ 世阿弥)の娘を妻とした縁で、世阿弥から多くの教えを受けた。能は室町時代に上流武士の援助を受けて洗練された芸術となったが、もともとは奈良期に伝来した(お)に起源をもつと言われる(う)や、地方農村の労働歌舞であった(か)のような民間芸能を集成したものである。
問ウ (ウ)は、奈良時代に『金光明経』『仁王経』と並ぶ「護国三部経」と称せられ、また天台宗の根本聖典とされた経典の一部である。その経典の名を漢字で答えよ。
問エ (う)〜(か)に相応しい語を、次より選び、その番号で答えよ。
1 猿楽 2 散楽 3 田楽 4 雅楽 5 狂言 6 催馬楽 7 金剛 8 宝生
9 観世 10 山階 11 下坂 12 比叡
問オ (オ)の芸術論で、亡父の芸談をもとに自身の体験や意見を加え、応永7年(1400)に主要部分が完成されたとされる書物の名を漢字で答えよ。
c (カ)は孫の又四郎と共に慈照寺銀閣の作庭にたずさわり、山水(き)として卑賤視されながらも高度な精神的境地を表した。(き)や(く)、「癩者」、「乞食」は(け)と呼ばれた被差別民であり、(く)は死牛馬のなど、(け)の職能を表す言葉でもある。彼らは(こ)の共同体から疎外され、都市の坂・宿などに集住して生活していたが、芸能民として力強さを発揮した。
問カ (カ)に相応しい語を漢字で答えよ。
問キ (き)〜(こ)に相応しい語を、次より選び、その番号で答えよ。
1 キヨメ 2 非人 3 河原者 4 百姓 5 悪党 6 結 7 庶子 8 傀儡
d 人間五十年化天の内を比ぶれば、夢幻のごとくなり。
一度生を受け滅せぬ者の有るべきか。
是を菩提の種と思ひ定めざらんは、口惜しかりし次第ぞ。
これは織田信長が好んだ「敦盛」の一節、(ク)と称される舞の曲の歌詞である。(ク)は越前国の舞踏集団の舞である。室町時代には民衆の地位が向上し、庶民が参加して楽しむ庶民芸能がひろがった。(ク)や江戸時代に登場する義太夫節の源流である(さ)が人々に愛好された。また小歌、宴曲、童謡などを収め永正15年(1518)に成立した(し)は庶民生活の様子を知るための好資料であり、「何せうぞ くすんで 一期は夢よ ただ狂へ」の一節はよく知られている。その他、『一寸法師』や『浦島太郎』のような(す)も、室町時代の庶民に親しまれたものである。
問ク (ク)に相応しい語を漢字で答えよ。
問ケ (さ)〜(す)に相応しい語を、次より選び、その番号で答えよ。
1 『菟玖波集』 2 『閑吟集』 3 説話集 4 御伽草子 5 『往生伝』
6 『節用集』 7 古浄瑠璃 8 生世話物
e 室町時代には衣装に華美な飾り物を付ける(せ)と呼ばれる踊りがさかんになった。宮崎県椎葉村の臼太鼓踊りもその流れを引くものである。同村の大河内地区では演目は「羅生門」「住吉」など十七曲を数え、最後に「八幡様の墓」と「小娘の墓」の前で無常念仏を唱えて終わる。この一例からも分かるように(せ)には念仏踊りとの融合が見られ、次第に(そ)として定着した。
問コ (せ)(そ)に相応しい語を、次より選び、その番号で答えよ。
1 盆踊り 2 放下 3 風流 4 踊念仏 5 獅子舞 6 千秋万歳
答え
問ア( )問イあ( )い( )問ウ( )
問エう( )え( )お( )か( )問オ( )問カ( )
問キき( )く( )け( )こ( )問ク( )
問ケさ( )し( )す( )問コせ( )そ( )
解答
問ア(今様)問イあ(2)い(4)問ウ(法華経)
問エう(1)え(9)お(2)か(3)問オ(風姿花伝(花伝書))問カ(善阿弥)
問キき(3)く(1)け(2)こ(4)問ク(幸若舞)
問ケさ(7)し(2)す(4)問コせ(3)そ(1)
