最終更新日2026年8月1日
日本史の歴史地図へのお誘い
日本史の演習
−南北朝文化と北山文化−
次の文の( )に適する語句を答えなさい。
室町時代には、まず南北朝の動乱期を背景とした南北朝文化が生まれ、ついで足利義満の時代に(1)文化が、足利義政の時代に(2)文化が形成された。この時代の文化の特徴は、武家文化と公家文化、大陸文化と伝統文化の融合が進み、また当時成長しつつあった惣村や都市の民衆とも交流して、広い基盤をもつ文化が生み出されたことである。中央文化と地方文化の融合も進み、それが洗練され、調和していくなかから、しだいに日本固有の文化ともいうべきものが形成されていった。今日、日本の伝統文化の代表とされる能・狂言・茶の湯・生花(いけばな)などの多くは、この時代に中央・地方を問わず、武家・公家・庶民の別なく愛好され、洗練されながら、その基盤を確立していったのである。
南北朝時代には、時代の転換期に高まった緊張感を背景に、歴史書や軍記物語などがつくられた。歴史書には、源平争乱以後の歴史を公家の立場から記した『(3)』、伊勢神道の理論を背景に南朝の立場から皇位継承の道理を説いた北畠親房(きたばたけちかふさ)の『(4)』、足利氏の政権獲得までの過程を武家の立場から記した『(5)』などがあり、軍記物語では、南北朝の動乱の全体を描いた大作の『(6)』がつくられた。『(6)』は広く普及し、後世まで語り継がれた。また、武家・公家を問わず連歌が流行し、能楽も多くの人びとを集めて上演された。茶寄合(ちゃよりあい)も各地でおこなわれ、茶の異同を飲みわけて、かけ物を争う勝負ごとの(7)が流行した。これらの流行を導いたのは、動乱の中で成長してきた新興武士たちであり、彼らの新しもの好きの気質は、派手・ぜいたくを意味する「(8)」の名で呼ばれた。
3代将軍足利義満は京都の(9)に山荘をつくったが、そこに建てられた(10)の建築様式が、伝統的な(11)造風と禅宗寺院の禅宗様を折衷したものであり、時代の特徴をよく表しているので、この時代の文化を(9)文化と呼んでいる。鎌倉時代、栄西が伝え、武家社会の上層に広まった(12)宗は、(13)が将軍足利尊氏の帰依(きえ)を受けて以来、幕府の保護のもとで栄えた。南宋の官寺の制にならった五山・十刹(じっさつ)の制も義満の時代にほぼ完成した。それは(14)を五山の上におき、京都五山は(15)・相国(しょうこく)・建仁(けんにん)・東福・万寿(まんじゅ)の5寺、鎌倉五山は(16)・円覚(えんがく)・寿福(じゅふく)・浄智(じょうち)・浄妙(じょうみょう)の5寺であり、十刹は五山につぐ官寺をいい、さらに十刹についで諸山があった。幕府は僧録をおいて官寺を管理し、住職などを任命した。五山の禅僧には中国からの渡来僧や中国帰りの留学僧が多く、彼らは禅だけでなく、禅の精神を具体化した(17)画や建築・庭園様式などを伝えた。日本の(17)画は五山僧の明兆(みんちょう)・如拙(じょせつ)・周文(しゅうぶん)らによって基礎が築かれた。彼らのあいだでは、宋学の研究や漢詩文の創作もさかんであり、義満の頃に相国寺の(18)や(14)の(19)らが出て、最盛期を迎えた(これらの文学を(20)という)。彼らは、幕府の政治・外交顧問として活躍し、禅の経典・漢詩文集などを出版((21)という)するなど、中国文化の普及にも役割を果たした。
能も(9)文化を代表する芸能であった。古く神事芸能として出発した猿楽や田楽(でんがく)は、いろいろな芸能を含んでいたが、その中からしだいに歌舞・演劇の形をとる能が発達していった。この頃、寺社の保護を受けて能を演じる専門集団(座)が現れ、能は各地でさかんに興行されるようになった。なかでも興福寺を本所とした(22)・宝生(ほうしょう)・金春(こんぱる)・金剛(こんごう)座の四座(しざ)を大和猿楽四座といい、(22)座に出た(23)・(24)父子は、将軍義満の保護を受け、芸術性の高い猿楽能を完成した。(23)・(24)父子は、能の脚本である謡曲(ようきょく)を数多く著すとともに、(24)は、能の真髄を述べた『(25)』(花伝書)などの理論書も残した。
答え
(1 )(2 )(3 )(4 )
(5 )(6 )(7 )(8 )
(9 )(10 )(11 )(12 )
(13 )(14 )(15 )(16 )
(17 )(18 )(19 )(20 )
(21 )(22 )(23 )(24 )
(25 )(26 )(27 )(28 )
(29 )(30 )(31 )(32 )
(33 )(34 )(35 )
解答
1北山 2東山 3増鏡 4神皇正統記(じんのうしょうとうき) 5梅松論(ばいしょうろん) 6太平記
7闘茶(とうちゃ) 8バサラ 9北山 10金閣 11寝殿 12臨済 13夢窓疎石(むそうそせき)
14南禅寺(なんぜんじ) 15天竜 16建長 17水墨(すいぼく) 18絶海中津(ぜっかいちゅうしん)
19義堂周信(ぎどうしゅうしん) 20五山文学 21五山版 22 観世(かんぜ) 23観阿弥(かんあみ)
24世阿弥(ぜあみ) 25風姿花伝(ふうしかでん) 26北畠親房 27今川了俊 28後醍醐天皇 29一条兼良
30金閣 31東求堂同仁斎 32銀閣 33如拙 34雪舟 35伝狩野正信
